*ワーファリンと納豆・・・納豆にはビタミンKが多いのでワーファリンの作用と拮抗。
*牛乳やミネラルウオーターとカルシウム製剤やミノサイクリンやレボフロキサシンなどの一部の抗生物質・・・キレート(難溶性物質)を作り、薬の吸収が低下し、薬の効果が減弱。牛乳やミネラルウオーターを飲む場合はこれらの薬と2~3時間空けましょう。
ところで、薬を何で飲んでいますか?薬を口の中でボリボリ噛んで服用しているということをたまに耳にします。一般的な薬は水に溶けることで吸収が良くなり効果を発揮します。
薬を水無しで服用すると薬の吸収が遅れ、効果が現れにくくなったり、溶けずに便として出てしまうこともあります。食道にひっかかってくっつき、食道潰瘍の原因となることもあります。水分制限がなければ約200mLの水か白湯が望ましいとされています。高齢になり、水分摂取も難しくなれば、処方薬剤数にも注意が必要です。嚥下機能が低下すれば、服薬ゼリーを使うのもお勧めです。
液剤で苦くて飲みにくい薬がいくつかあります。その中には白湯以外で服用が可能なものもあります。一例を示します。
〇リスパダール内用液(統合失調症用薬)
本剤を直接服用するか、もしくは1回の服用量を水、ジュース又は汁物に混ぜて、コップ一杯(約150mL)くらいに希釈して使用する。希釈後はなるべく速やかに使用する。ただし、茶葉抽出飲料(紅茶、烏龍茶、日本茶等)及びコーラは、混合すると含量が低下することがあるので、希釈して使用しないこと。
〇イソバイドシロップ(経口浸透圧利尿剤・メニエール病改善剤)
必要によって冷水で2倍程度に希釈して経口投与する。
紅茶飲料やオレンジジュースに混ぜても飲みやすいです。(液量は増えますが)
適切な薬効を得るためにも、薬と飲食物の相互作用には注意が必要です。これら以外にも薬と飲食物の相互作用の報告がありますので、気になる方は薬剤師にご相談ください。
老健薬剤師 M
イラスト:イラストAC